こういう時代なのであまり大きな声では言えませんが、谷澤は昔でいう「男らしさ」みたいなのに一定の憧れがあります。何が言いたいのかというと、浪漫を求めたがります。お酒は浪漫そのものだと思っていて、特に樽熟成には得も言われぬモノを感じます。
僕たちはDEEPSEEKというバレルエイジのラインナップを作っています。ミードらしい蜂蜜の主張と、樽熟成による複雑さを追い求め続けるという気持ちで立ち上げたラインナップでバーボンでの熟成をさせています。今回はDEEPSEEKが3種類出まして、そのうちの一つがこのDEEPSEEK-kiwi-。
キウイの青い匂いが少しずつバレルの隙間から飛んでいって、残ったのはフィニッシュに残る酸味とキウイの芯にあるような香り。それとバレルから出る甘い香り。複雑なようで味わいは割りとシンプルなので、発酵食品と相性◎
〈Yasu→World〉
僕たちには大尊敬する大好きなミーダリーがあって、それが米アリゾナ州にあるSuperstition Meaderyです。そこに先月行ってきて、たくさんのバレルエイジミードを飲ませて頂きました。何度もミードの大会で頂を取っている彼らのミードに圧倒されつつも、どうしても「自分たちもそこに行ってみたい」と強く思うようになりました。
今回作ったDEEPSEEK-kiw-はあんまりミードではなくて、キウイ+他のフルーツの組み合わせで使われることが多いのかなという印象です。それでもまずは単一で使って勉強するのが一番早いので、今回はシンプルなレシピでリリースしました。
一緒に働く岡田くんは自家製のザワークラフトと合わせたみたいで、とっても良かったみたい。僕はアイスクリームもいけるし、パニーニみたいな朝食に食べたいパンとの組み合わせも休日に限り許されるかな?って思っています。
〈Tasting Note〉
バーボンバレルで半年エイジングした甘みの強いミードにNZのキウイをたっぷり合わせて更に熟成させました。
同じ時期にイチゴを投入したバッチもあって、それらと比較して楽しんでもらうのも◎。キウイの少し青い香りと酸味がバーボンバレルのバニラ香と混ざりあい、タルトのような雰囲気。酸味のあるピクルスやザワークラフトと一緒に食べるのもばっちり。
スタイル:Bourbon Barrel-Aged Fruited Mead
ABV(アルコール度数):13%
炭酸:なし
内容量:500ml
原材料:純正蜂蜜、キウイ
甘さ(10段階):10(Very Sweet)
飲み頃温度:常温(14-20℃)
保管方法:直射日光を避け、冷暗所に保管
〈Mead making〉
今回出すDEEPSEEKシリーズは全て同じ原酒です。水よりも蜂蜜のほうが多いマスト(発酵させる前の液体)を作って、ゆっくり発酵させています。海外ではたくさんのテクニックを駆使して1週間で発酵させきるみたいで、僕たちもできないことはないのですが、どうしてもまだゆっくり発酵させたほうが美味しい学説派を信じてて、そっちを採用しています。
そんなことは置いておいて、主発酵を完全に終える前のミードに自分たちでピューレにしたフレッシュのキウイを混ぜてそのままバーボンバレルに入れて熟成させました。
熟成させるにつれて、どんどんキウイらしさが落ち着いてきて、熟成後期にはキウイの魂だけ残ったような。それでも芯はしっかりあって。不思議な果物だな~って。
200本限定のリリースです。おはやめに!