僕たちが創業当初からお世話になっている神戸の酒屋・酒の大宗さんの30周年をお祝いしたビールを作りました。
「学生の頃に神戸の街に通っていたあの懐かしい感じがするレモネードのようなビール」
「パステルカラーの緑と黄色のような色で少しエッジのついたような色味があるようなビール」
震災後の立て直しから復興を通じて立ち上がった大宗さん。1994年のことでした。奇しくも僕も同じ平成6年に生を授かり、今こうして素敵な節目を飾らせていただけることになりました。希望を僕たちなりに噛み砕き、風を感じるような爽やかな1本を作りました。
〈H6⇔R6〉
平成6年にそれぞれのスタートを切った僕と酒の大宗さん。僕たちのことを創業当初から応援してくれているのは、決して僕がH6生まれだからなんていう軽い理由じゃない。
お酒の文化を広めていきたい。
この気持ちと覚悟と意地を持って神戸の街角で走り続ける大宗さんが新しいチャレンジとしてミードというまさに「外国の酒」を売ってくれているのです。それに応えられるように僕たちも走り続けた結果、こうしてR6年に大宗さんの素晴らしい節目に出会うことできました。
〈Tasting Note〉
レモンピールの爽やかな香りを支えるのは酵母のエステルとハッカの落ち着いた緑の香り。八角はどこかに隠れているんでしょうけど、親である僕が見失っているのだから、きっとどこか旅して帰って来るでしょう。
乳酸由来の酸味、フィニッシュは少しビターでビールであることを思い出させてくれます。海を見てもいいし、山を見てもいい。もちろん神戸タワーを見ながら乾杯してもいいんです。
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スタイル:Sour Ale with Lemonpeel
ABV(アルコール度数):4%
炭酸:あり
内容量:375ml
原材料: 大麦麦芽、レモンピール、和ハッカ、八角
甘さ(10段階):2(Dry)
飲み頃温度:しっかり冷やして(4-8℃)
〈Mead making〉
とてもシンプルなモルト構成に、Cometというオレンジやレモンを想起させるような軽いニュアンスのホップをシングルで使用しました。Philly Sourを使って低温で発酵させ、穏やかな酸味となるべく優しいエステル感にまとめました。ケトルで使った八角はどこか飛んでいったのか、脇役にいるか敏感な人だけ見つかるかも。
レモンピール、和ハッカは発酵終了直前に浸漬。エレガントさを大事に作りました。
〈Naming〉
酒の大宗(さけのだいそう)さんだから、百円均一のダイソー/DAISOさんからいただきました。価格帯的にもちょうどよいかなと思って、千円均一です。
飲食店でもパイントやグラスで1,100円で飲めたらいいけど、それを僕らが言うのも野暮だから見つけた方はぜひ教えてくださいね。飲みにいかなくちゃ。