Brewer's Note 〈codanix〉

「尾道で有機栽培しているベルガモット作っている農家さんと挨拶してきました。」

ゆうすけが報告してくれたのが、いつのなんだったのかさっぱり覚えてないのですが、とにもかくにもワクワクしたのを覚えています。

どうしてかというと、柑橘を有機栽培するという行為が如何に変態的で如何に想いが詰まってないとできないのかを目の当たりにしてきたからです。
有機栽培だから良い、悪いを簡単に口にすることはできませんが、少なくとも僕達が出会ってきた農家さんはみなさん想いが強くてまっすぐな人ばかりでした。

そういう人と対峙してきた1年。
ゆうすけが信頼できる農家さんならぜひやりたいということで、さっそく尾道のベルガモットを使わせてもらうことになりました。

フレッシュのベルガモットを食べたことも匂いを嗅いだこともなく。
なんならアールグレイの香りのどのあたりまでがベルガモットなのかもあんまりわかっていませんでした☕

「おぉ、これが...!!!」

そのときの感動を、ボトルに詰めました。
ベルガモットだけでいくと香りと酸味、渋みが強すぎるので在庫で残しておいて白桃と姫リンゴで柔らかさも足しました。

それぞれのいいところが詰まった春から夏にかけてのミードです。

〈尾道→野洲〉

尾道に行くようになったのは、因島にあるComorebi Farmさんがきっかけ。Comorebi Farmの小嶋さんは生まれも育ちも尾道でないのですが島の魅力をたくさん語ってくれました。
その姿だけでも満足でしたが、実際に尾道の様子はいつ行っても包みこんでくれるような空気感があって、「次の人生があったら、ここに骨を埋めてみたい」と思うことも多々あります。

今回のしまなみレモンさんには僕はお会いしたことがまだないですが、そのHPから溢れるまっすぐさとゆうすけの自信が良い作物であることを証明してくれています。

〈Tasting Note〉
度数は9%。8%で止めようかなと思っていたのですが、ドライにしていっても魅力たっぷりなのでこのまま発酵を進めて糖分をほとんど発酵させました。
香りにのってくる桃の香り、そのあとから林檎、ベルガモットの香りがきれいな層として追いかけてきます。波乗りをしているような、そんな気持ちに。波乗りをしたことはまったくないのですが。

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スタイル:Sparkling Melomel
ABV(アルコール度数):9%
炭酸:あり
内容量:500ml
原材料: 蜂蜜(ミャンマー産)、桃、姫リンゴ、ベルガモット
甘さ(10段階):2(Very Dry)
飲み頃温度:しっかり冷やして(4-8℃)
ペアリング:柑橘のサラダ、鮮魚のカルパッチョ、オリーブのパスタ

〈Label〉
一口飲むと広がる3種の果実の香り。熟した姫リンゴと白桃の果汁感。大好きな味です。
春になると、寒さで凍った心が少しずつ解けていく感覚になります。
瀬戸内海の穏やかな海を、漂いたい.. 感じるままに、どこまでも。
ベルガモットのほろ苦さが一筋の光となって、道を照らしてくれるでしょう。
codanixのnix=混沌を、果実の色たちで塗り重ねました。軽やかで暖かい風を感じていただけると嬉しいです。