金木犀とミカンの甘酸っぱいミード。

去年も金木犀ハンターとして大活躍してくれた、滋賀県のヒラキさんが摘んでくれた金木犀を使わせていただきます。4本の木が台風の前に丸裸にされたみたい。

- 10%
- Honey, Fresh Lemon, Fresh Ginger
- Sweet, and Still

去年ハチロクレモンという低アルコールのシュワシュワミードを作りました。ありがたいことに即完したのですが、今年はもっとミードっぽい作品を作りたいなと。
ミードっぽいというと、やはり甘みを残して、酸味でバランスを取り、温めても美味しい感じがするような。そんなミードを仕込んでいます。

今年のレモンは、宇和島の宮本農園さんのレモンを基調に、工場からすぐちかくで農業をされている久美子さんのレモンをフィニッシュに使用。新生姜はいつも高知県で岡田くんが買い付けてる美味しい生姜。

名前はどうしようかなと思ったけど、やっぱりスーパーかと。パワーアップしてるんだもん。来年はもっと強めて、超ハチロクレモンとかにしようかな。違うか。

- 14%
- Honey, Fresh picked Apple, spices
- Sweet, and Still

アップルパイのミード。
りんごとスパイス、レシピの黄金比みたいなのはある程度あって、それに従えばいいんですがどれも発酵終了後の漬け込みレシピ。

せっかく発酵のプロとして生活しているのだから、発酵させないと思ってスパイスレシピをすべて発酵中に漬け込みました。
結果として思っていた匂いの出方じゃなくて、もちろん蜂蜜が多くて匂いがマスクされてたのもあるんだけど。やざわの判断でスパイスの量をもう少し増やしました。そしたらどっこい、途端にスパイス爆発。まるでクラフトコーラ。濁りも多い。

ちょっとあっためて飲む、これがANTELOPE流。

- 14%
- Honey, Maple, Vannila
- Sweet, and Still

ミードには唯一、蜂蜜を使わなくてもよいスタイルがあります。これはとんでもないことで、りんごを使わなくてシードルと呼んでいいですよと言われるスタイルがあるようなものだ。

その原材料がメープルシロップ。
スタイル名は、Acerglyn / アサーグリン。

蜂蜜とメープルシロップを使ったミードのスタイルのことですが、メープルシロップ100%の場合もこのスタイル名を名乗っても良いことになっている。

なっている、というとAOC的な決まりがあるのかと思われますが、ミードはプレイヤーが少なすぎてすべての判断基準を〈つくり手の矜持に任せる〉というようなスタイルになっています。

そんなわけで、僕の矜持は蜂蜜とメープルシロップを1対1。バーボンバレルで熟成させて、バニラの香りも一緒に少しだけ加えた。
Deepseek- honey とどれくらいの変化があるのかな？とワクワクしていますが、結果はいかに。寒いシーズンにしか現れない特別なミード。