ミードのスタイルについて
ワインやビールにスタイルがあるのと同じように、ミードにもスタイルがあります。
ニッチなミードの、もっとニッチな世界をご紹介します✍
▷Melomel / メロメール
副原材料にフルーツを使用したミードのスタイル。発酵させる前に加えても、発酵後に加えてもOK。
果実酒と何が違うのか、というと果実自体を発酵のエネルギーに使うのか否かというところにあります。ミードはあくまではちみつ由来の糖分を発酵させるので、もちろんフルーツを入れた時にフルーツの糖分も借りるけど果実酒ほどではない。よって、フルーツ由来の甘さや味わいを感じやすくなります。
ここがミードの面白いところ✍️
▷Capsicumel / キャプシキュメール
スパイスとハーブを使用したミード「メシグリン」の仲間で、唐辛子を使ったミードのことを「キャプシキュメール」と特別に呼びます。
唐辛子をお酒に使用するのか?と思う人も多いかもしれませんが、テキーラに唐辛子をつけてみたり、スタウトにハバネロを入れてみたりと世界的にみるととってもメジャー。
キャプシキュメールもミードのスタイルとしてはメジャーです🌶(だから特別に名前がついてるっていうのもある)
▷Hydromel / ハイドロメル
アルコール度数の低さを表すミードのスタイル。クラフトビールの世界だと「セッション」と呼ばれるスタイル。具体的に何%以下なのかというところは議論が割れているそうですが、だいたい8%以下といわれています。
▷Cyser / サイザー
副原材料にりんごを使用したミードのスタイル。パイメントよりも実は長い歴史を持っていて、かつては糖度のあがらないりんごを蜂蜜で補糖して仕込んでいたよう。パイメント同様に酸いも甘いもあり、りんごの使い方はパイメント同様にジュースを使用することが多いです。
▷Pyment / パイメント
ぶどうを使用したミードのスタイル。ぶどうの使い方は特に問わないですが、基本は果汁を使うことが多いです。果汁と蜂蜜だけで作るパイメントもありますし、果汁20%と水を混ぜて作ることもあります。こちらも蜂蜜の量や発酵の方法によってドライにもスウィートにもできます。
▷Metheglin / メセグリン
スパイス、あるいはハーブを使ったミードのスタイル。
名前の由来は、古代ウェールズ語の二つの言葉、Meddyg(癒し)とLllyn(お酒)という説もあるくらい歴史が長いスタイルです。
胡椒は昔とても高級だったという話を聞いたことがあるかもですが、スパイスは基本的に高価だったためメセグリンも高級なミードでした。もともと高級なお酒だったので、ヨーロッパでは王族のお薬としての役割も担っていたようです。
薬草リキュールのイメージが強くなりがちですが、こちらも他のスタイル同様に味わいの幅は非常に広いです。
フルーツと一緒に使うとそれはメセグリンではなくなっちゃうので、その点の制限だけはあります⚠
▷Braggot / ブラゴット
麦芽を使用したミードのスタイル。蜂蜜を使ったビールと何が違うんですか?と聞かれると、蜂蜜の量としか答えられません。
ビールとミードの中間地点のようなスタイルもあります。それがブラゴット。しっかりとした定義は特にありませんが、「糖度の20%以上は蜂蜜から得たもの」っていう規範みたいなのはあります。