Cocktail/カクテル
カクテルの由来はオンドリの尾をマドラー代わりに使って作ったことからCock Tailという説を信じている谷澤です。
谷澤の兄は東京でバーテンダーを10年以上やっていることもあり、僕たちのプロダクトはカクテルをリスペクトした商品作りも多い。
ライムとジュニパーベリーを用いた「What Churchill Said」はジントニックをイメージしているし、今回紹介する「Kinoshita」はパロマというカクテルをイメージしている。
少しスモーキーな唐辛子の香りと柑橘の苦みが心地よくて、ずっと飲んでいたいなと思える1本。
ANTELOPEが初めてコラボしたボトルでもあり、名古屋のブランドショップ"Kinoshita"といっしょに作った。だから、名前も。続きは言わない。
〈名古屋⇒野洲〉
初めてKinoshitaのみなさんとコラボした日を思い出す前に、ANTELOPEの初めての仕込み日を思い出す。暑い日でした。2021年、真夏日。忘れもしない一日にKinoshitaのみんなが名古屋から来てくれて、一緒に仕込んだのがANTELOPEのファーストバッチで、後に「Giou-祇王」という地名を頂戴するミードでした。
それから数カ月後に「お店で出すタコスと相性の良いミード」ということで、初めてのコラボをすることに。
カクテルで考えるとタコスの産みの親のメキシコから考えてみたいなと。そこで出てきたのがグレープフルーツを使ったカクテル・パロマ。
少しエッジを聞かせたくて唐辛子を使うことに。
よくクラフトビールで使ってるハバネロも良いんだけど、バニラのような軟派な香りはこのミードに絶対出したくなかったから、探し回って佐賀の唐辛子をチョイス。最高の結果になりました。
仕込んでいた当時は海外産のグレープフルーツを使っていたけど、今は国産の晩柑という和製グレープフルーツを使用しているところ。まだ流通しているのは海外産のものをつかったやつだけど、いつか切り替わるので少しお待ちを。
〈Tasting Note〉
ピンクグレープフルーツの果汁由来のジューシーさに、唐辛子がほんのりと香りや味わいのアクセントになっていて、複雑なフィニッシュ。
ドライでギュッとした飲みごたえと食欲を煽る味わいの構成が、パーティーを彩る至高の1本に。
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スタイル:Fruited Sour Sparkling Mead / Melomel
ABV(アルコール度数):10%
炭酸:あり
内容量:500ml
原材料: グレープフルーツ(*外国産)、蜂蜜、唐辛子
→次第に国産に切り替え
甘さ(1-10): 3 (Semi Dry)
飲み頃温度: 冷蔵(4-8°C)
〈Mead making〉
グレープフルーツをいつも200kg以上手絞りして作るこのミード。ピールもフレッシュで使うと苦みと爽やかな香りがミードに溶け込むので、それももちろん手加工。
唐辛子はあらびきのものを投入前に再度細かく挽き直し、匂いを立たせて発酵タンクに投入。2日後に引き抜き、フィニッシュ。
〈Naming〉
そのまんま。シンプルで無骨なのが一番。それでいいし、それでいく。