ミードの歩き方 vol.6 “UFO” in 京都

ミードを素敵に楽しめるお店を紹介させて頂く企画。
「ミードの歩き方」

分からない土地を旅するときに頼りにしちゃう本のように、僕たちも聞き馴染みのないお酒の楽しみ方を伝えられるような、そんな企画にしていきたいと思います。ミードの楽しみ方だけじゃなく、お店の素晴らしさや、ペアリングの素敵な例を紹介していきたいと思います。

今日は、京都の「UFO」さん。御幸町通りに面するお店。

烏丸から河原町にかけて、南北に連なる通りはそれぞれ、異なる表情を持っています。アーケードがついた商店街通りの新京極、寺町、の次に河原町に近い通りが御幸町通り。


賑やかな新京極・寺町とは打って変わり、ローカルを感じる静けさが包んでくれる通り。まるで「ほんまの京都の入り口へおいでやす」と言われているような空気を感じる御幸町通りに「UFO」はお店を構えます。

@ufo_kyoto

1. Access
阪急河原町駅の9番出口から歩くこと6分。「UFO」の英字が看板に灯っています。

同じビルには他にも、クラフトビールの有名店「半地下」があったり、UFOさんの系列店「dooop」という煮込み料理と音楽のお店があります。1つのビルでクルクル楽しめるのが嬉しい。


2. History
2023年7月にオープンしたUFO。ミードを取り扱っていただくきっかけは、オーナーの方がたまたまANTELOPEのミードを好きでいてくださったこと。またお店の名前UFOのデザインのミードがあることにも縁を感じ、お付き合いが始まりました。

「いわゆる“バー”に行くのは、ハードルが高い。でも“バー”に行ってみたい人のお酒の入口になるような、そんな場所になりたいです。ただし置いているお酒は、初心者の方のみならず、玄人の人にもちゃんと楽しんでもらえるようなラインナップを心がけました。」と、店長を務める志戸さんは話します。


暖色系の照明がほんのり照り、温かい笑顔のスタッフが立つその空間は、少しの緊張感があるものの、次第に自分だけの居場所と思えるような、そんな温かさを帯びています。



3. Food & Drink
フードはなんといってもアイスクリームが目玉。味がおいしいのはもちろんなのですが、面白いのはその組み合わせ。クリームチーズと山椒や、りんごとシナモン、黒糖とバナナなど、全部食べたいって思わせてくれるものばかり。ミードにしても絶対美味しい組み合わせですよね。

店長の志戸さんがレシピを考えていらっしゃるらしいのですが、志戸さんから感じたのは楽しむ気持ちでした。

「あれとあれは合うかな?よし、試してみよう!」

そんな無邪気な気持ちを発端に、たくさんのトライアンドエラーをすることで、UFOの核となっているアイスが生まれています。定番はありつつ、季節に合わせて少しずつラインナップを変えているそう。次に行くのが楽しみになりますね。


お酒はANTELOPEミードの他に、HOLONのクラフトジン、ナチュラルワイン、そしてUFOオリジナルカクテル「UFO 珈琲ブーズ」がラインナップ。「UFO 珈琲ブーズ」は黒糖焼酎にコーヒー豆を漬け込み、香りを移したお酒です。

お客様には、高校生の方やお酒がそこまで得意ではない方も来店されるようで、ノンアルコールのメニューも充実。自家製レモンジンジャエールは次に飲もうと思っています。


4. How to “Walk”

ANTELOPEの定番ミード「The Last Supper」とのおすすめペアリングは、「白味噌と白胡麻のアイスクリーム」。思い出しただけでも、口の中に唾液が分泌されてしまうおいしさ。じゅるり。

京都といえば白味噌のお雑煮。あの濃厚な白味噌の甘み・風味がしっかり残っており、京都出身の人はより沁みるはず。そこに白胡麻の軽快さ、そしてパリパリのゴボウチップスが絡み合うから、永遠に食べられる。

そしてここからがペアリングの面白いところ。ただでなくても酸っぱい「The Last Supper」がこれでもか、というほど酸っぱさの主張をしてくる!そのせいでまた甘いアイスに戻るというエンドレスループ。


もう一品出していただいたのは、ANTELOPEの定番ミード「This is it」とのおすすめペアリングで、「チョコとカルダモンのアイスクリーム」。

チョコ系のアイスやクッキーはそこまで得意ではないのですが、これは別。確かにチョコレートの主張はあるのですが、それよりもカルダモンのすっきり感、ピリっと感のおかげで、大人な味わいに。でもそこに、甘めのチョコレートトッピングが乗ってるから飽きさせない。

すっきりしては甘い、甘くなってはすっきり。アイスだけでずっと楽しいのですが、そこにANTELOPEの中では比較的甘めな「This is it」を合わせると・・・
「This is it」の甘さはほのかな甘さに変わり、アイスの甘さを邪魔することなく、むしろ食欲を増進させてくれます。

「もうお腹いっぱいですよね?残していいですからね。」
そうおっしゃってくださいましたが、おいしさのあまり完食する以外の選択肢は浮かびませんでした。


5. Open
・営業時間:19:00-00:00
・定休日:不定休

詳しい営業時間はお店のインスタグラムを参考に。


最高のフードとお酒、そして空間があなたをスペシャルな気分にしてくれるUFO。中でも一番魅力的に映ったのは、志戸さんをはじめとしたUFOのスタッフの方々でした。

「私はこのミードが好きです!」
「あーでもあれもおいしかったな!」
「友達にも広めています」

なんてミードへの愛を語ってくださいました。それだけではなく、オープン前の皆さんの連携。お互いが自分の持ち場をしっかり守り、協力し合うところはしあう。まさにチームプレーの精神に溢れていて、一緒に働きたいなと思いました。


またUFOで働くみなさんは本当にミードを好きでいてくださっていて、毎回新しいミードが来た時はもちろん、インする前にみんなで試飲して、自分たちの言葉で味わいの表現ができるようにされているんだとか。

その事実が嬉しい。そんなふうにミードを愛してくださる人が、少しずつでも増えていくと本当に嬉しい。UFOチームの皆様、本当にありがとうございました。

ちょっとずつミードの”歩き方”を伝えられたら幸いです。次はどのお店に歩こかな。