モロは、ブラッドオレンジをブラッドオレンジたらしめる品種です。
色が濃く、アントシアニンが豊富で、あの深みのある赤はモロによるところが大きい。なのにどこか、「色付け役」として脇に追いやられることが多い。主役のタロッコを引き立てるための品種、という扱いを受けがちです。
でも、宮本さんのモロは違う。いつだって味が濃く、主役級の存在感がある。今年はそれが特別で、一口飲むたびに、宇和島の風景と宮本さんの背中がじわっと浮かんでくるような、そういう果実です。
お酒にするのは、少し癖がある分、それを削ぐのか残すのか迷ってしまいます。ポリフェノールが多く、手搾りの油分も混じり、独特の燻ったような複雑な香りが立つ。4VGとか4VEとかっていったりして、一般的には「オフフレーバー」と呼ばれる類のものです。
でも、それはあくまで「今はオフ」ってだけの話。ビールの世界だって、かつてオフだとされていた香りが、今は個性として愛されている。時代が変われば、感性も変わる。
僕たちは、この香りこそがモロの香りだと思っています。濃さの象徴であり、誠実につくられた果実の証だと。
柑橘をお酒にすることをためらっている作り手さんにも、「こういう表現があるよ」と伝えたくなるような液体です。
- スタイル:Melomel
- ABV:11%
- 甘さ:2 Dry
- 炭酸:微炭酸
- 原材料:蜂蜜(静岡県産)、ブラッドオレンジ(愛媛県産)

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Brewer's Note 〈SANAGI 11 - Tarocco〉
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