Brewer's Note 〈kotokatoka - deep affection -〉

奈良の青木さんのいちごを使ったミードは2種類作ろうと当初から計画していました。1つは甘酸っぱいイチゴの「らしさ」を全面に押し出したミード。これがkotokatokaでした。

もう1つは、青木さんのイチゴのポテンシャルを活かし、バレルエイジのミードでした。バニラのような香りがするバーボンバレルでイチゴといっしょに熟成させたミードに、最後にもう少しだけイチゴを加えてステンレスタンクで少し時間を置きました。

〈 kotokatoka - deep affection - 〉

青木さんのイチゴに対する深い愛情をなるべくそのまま、なるべくそのまま抽出しようと心がけた作品です。affectionは愛情。loveほど燃えるようで、一過性のものじゃなくて、もっとじんわりと芯の通った愛情。青い炎。

クリスマスに向けて出せるように計画してきて、それが実って本当に良かったです。甘みは強くつけすぎず、自然な甘みを意識しました。べっとり甘いくらいでも絶対美味しかったけど、それはなんかloveっぽいからやめました。

とっても良いです。9cs限定です。


〈Like → Affection〉

青木さんはイチゴが好きです。断言できるくらいなのは、5秒だけでも青木さんと対面すればわかります。イチゴに対する姿勢が真摯そのもの。
重量で良し悪しを判断する農協の基準では、収穫直前にたくさん水を吸わせて大きく重たそうなイチゴにすることができてしまいます。
本当にそれが正解なのか?と、青木さんはそうした水やりは一切おこないません。よく待ち、色がつき、おいしくなったイチゴだけをその日に摘み、送ってくれます。僕達の工場にも何回にも分けてイチゴが届きました。
そうしたイチゴは甘みも酸味もぴかいち。きれいな味がします。
様々な品種が混ざった青木さんのイチゴ。
代表的な古都華/コトカをはじめ、色んなイチゴたちの協奏曲のようです。


〈Tasting Note〉
度数は14%。イチゴらしい香りの後ろにバニラ、ショートケーキ、蜜感。おちつく甘さと、余韻の長い素晴らしい酸味。透き通った赤い色。全てイチゴからの産物。できれば常温。40℃くらいにあたためても。

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スタイル:Barrel Aged Melomel
ABV(アルコール度数):14%
炭酸:なし
内容量:500ml
原材料: 蜂蜜(ミャンマー産)、イチゴ
甘さ(10段階):8(Sweet)
飲み頃温度:セラー~常温(12-18℃) or あっためて(40-55℃)
ペアリング:クッキー、チョコレート、癖の少ないスモークチーズ

〈Mead making〉
イチゴと蜂蜜を一緒に発酵させて、終了間際にバーボンバレルでイチゴとともに熟成。6ヶ月以上の熟成を経て、バレルから引き抜き。イチゴと蜂蜜を再度追加してフィニッシュ。火入れは行わずに瓶詰め。