林檎とホップと、そして月桃を使ったクリスマス向けなミード。
クリスマスというと甘いドリンクが多いのですが、僕達はホップと月桃でスパイシーな香りを作り、林檎の軽やかな酸味と渋味で熟成にも耐えられるようなミードにしてみました。
L'atoumo / ラトゥモは、フランス語で月桃のこと。
月桃という素晴らしいハーブはローカルな和ハーブ農園の井入農園さまより。
スパイシーでエキゾチックな香りのハーブは、熟成してチーズのような香りのするホップとの相性がぴったりでした。
林檎は毎度おなじみの長野県は山下フルーツ農園さんより。
酸味と香りのバランスが素晴らしい。
〈月桃をどうしても使ってみたかった〉
今回使用した月桃は滋賀県は守山市の井入農園より。林檎は長野県の山下フルーツ農園さん。ホップはアメリカからだけど、4年も前のものを使用。
今回のテーマは、「月桃を主役にすること」と「ドライなミード」の2点。
最初は月桃とホップだけで作ろうと思っていたのですが、林檎が旬なことや個人的に勝手に仲良しだと思っているSon of the Smithがよくホップと林檎でシードルを作っていたので挑戦してみたくなったりとか。
漬け込み時間が長かったり、オリが溜まりづらくてホップの漬け込みが長かったりとか、熟成しているホップだからβ酸が多くて熟成中に苦みが増しちゃうとか色々あって、若干苦いけどそれも踏まえて好きです。
ペットナットな作りですが、ガスは弱く、オリも少し多め。
玄人向きな感じでクリスマスの彩り方がちょっと大人すぎるかもだけど、こういうのも良いです。
〈Tasting Note〉
度数は12%。濁りのある褐色の液体と柔らかい微量のガス。スパイシーな月桃の香りとホップのハーバルな香り、口当たりはほんのり甘みを帯びていますがシャープな苦みも感じます。林檎の酸味は優しく、苦みを邪魔しません。
冷やして飲みつつ、ちょっとずつ香りが上がってくるのを楽しんでもらえたらと思います。抜栓してからも長く楽しめます。
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スタイル:Speciality Cyser
ABV(アルコール度数):12%
炭酸:微発泡
内容量:750ml
原材料: 林檎(長野県産)、蜂蜜(ミャンマー産)、ホップ、月桃
甘さ(10段階):2(Dry)
飲み頃温度:しっかり冷やして(4-8℃)
ペアリング:ハーブの効いたフライドポテト、ラザニア、ボンゴレビアンコ
〈Mead making〉
林檎は細かく切って蜂蜜と一緒に浸漬。その後、月桃とホップも加えてケトル。ワールプールを行い、タンクへ移送。酵母添加。澱引きを複数回行い、発酵終了間際に瓶詰め。瓶内一次発酵で2ヶ月熟成後に出荷。
〈Label〉
冬の重たさって心地が良い。
Heritage(遺跡)みたいに歴史に刻むお酒になればと。
特別な夜を、さらに尊く。祝杯をあげよう。